今月のくすり問答

薬の飲み方Q&A
その122(2017年8月号)
Q
熱中症になった時に使う薬はありますか?
A
熱中症に効く薬は残念ながらありません。
経口補水液などをゆっくり飲み、体を冷やして、日陰の風通しの良い場所で安静にしましょう。意識障害や、吐気のある場合は救急搬送も必要となります。

熱中症とは

ここ数年、5月頃から急に気温が上昇すると「熱中症に注意して下さい」のニュースが聞こえてきます。
熱中症とはいったいどういう症状なのか簡単にご説明いたします。

気温の高い屋外に長時間いたり、室内でもエアコンなどで温度管理していない部屋にいると熱中症になる恐れがあります。

小さなお子様や高齢者、外でスポーツをしたりスポーツ観戦をされる方、また一日中屋外でお仕事をされる方や、室内でも厨房やキッチンなど火を扱う場所で働く方などが熱中症になるリスクがあります。

熱中症の症状は

まず熱中症の初期症状として「めまいや立ちくらみ、顔が赤くなってほてり感、頭痛」などが起きます。
特に「めまい」は熱中症の初期段階としての危険信号です。

以下に順を追って熱中症の主な症状をご案内いたします。


  1. めまい・立ちくらみ・顔のほてり
  2. 頭痛・倦怠感・脱力感
  3. 筋肉痛・手足のしびれ・筋肉の痙攣
  4. 吐き気・おう吐
  5. 非常に多量の汗をかく
  6. 体温の上昇・皮膚の乾燥
  7. 歩行困難
  8. 意識障害

熱中症の原因と対策

熱中症の主な原因としては

長い時間スポーツをしたり、運動はしていないが水分補給をしないで長時間高温多湿の環境下にいると大量に汗をかきます。
その時体内の水分だけでなく塩分やミネラルも奪われてしまいます。
これが熱中症の原因となります。

「のどが渇いた」、「汗をかいたから」と水分補給だけを行うと、血液の中の塩分やミネラルの濃度が低くなり、水分補給を行っていても様々な熱中症の症状が出現します。


熱中症対策としては

こまめな水分や塩分・ミネラル補給は熱中症予防にとても有効です。
長時間のスポーツなどの活動、また炎天下に長い時間いなければならないときは、塩分・ミネラルに加え糖分の入ったスポーツドリンクなどを少量ずつこまめに補給しながら熱中症を予防しましょう。


熱中症かなと思ったら

熱中症かな?と思ったり、熱中症が疑われるときは、水分を補給するだけでなく、塩分やミネラルを含むスポーツドリンク・経口補水液も合わせて補給することが効果的です。

頭痛や倦怠感などの熱中症の症状があっても意識がはっきりしている方は、涼しい日陰や屋内へ退避し、水分や塩分・ミネラルなどの補給を行い、安静にすることで症状は改善してきます。
その後も症状が改善しなかったり多少なりとも不安があれば医療機関を受診しましょう。

また、明らかに重篤な熱中症の症状が見られ、問いかけにも答えないなど意識がはっきりしない場合は救急対応も含め速やかに医療機関への受診をお勧めします。

最後に

連日の真夏日、お子様やご高齢の方だけでなく、普段は健康な人でも条件次第で熱中症にかかる恐れ、危険性が十分にあります。

熱中症の正しい知識を身に着け、予防方法を知り、普段から気をつけることで熱中症を防ぐことができます。
専門的な対処法は様々なホームページでご覧いただけますので是非そちらを参考にして下さい。

まだまだ暑い日が続きます。
この時期は積極的に水分補給をし、室内にいてもエアコンを上手に活用して生活環境を快適な状態に保って下さい。
外出の際も水分を持ち歩き、日傘を用いたり帽子を着用して強い日差しを避け、衣類も冷却効果のあるものを選ぶようにして下さい。
こまめな水分補給はもちろん、こまめに休憩することも自身の体調確認の上でも大事です。

お天気予報でもその日の熱中症の情報、危険度を確認することが出来ます。
ちょっとした工夫で熱中症は防げます。
ぜひ皆様お一人お一人が熱中症にならないようご注意下さい。