
- 筋肉痛に効く薬はありますか?
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スポーツなどによる筋肉痛の場合は、骨折やねん挫と違い、市販薬でセルフケアすることができます。
湿布薬には消炎鎮痛剤が配合されたもの、冷湿布、温湿布の他にクリームやスプレーもあります。部位や症状に合わせた使い分けについては薬剤師にご相談ください。
筋肉痛とは?
筋肉痛とは運動をすることで起こる筋肉の痛みです。 運動が終わったあとに時間を置いて起こる「遅発性筋痛」が一般的に『筋肉痛』と呼ばれています。 慣れない運動をした後や、普段使わない筋肉を使い過ぎた時などが起こりやすいといわれています。

筋肉痛になったらどうする?
運動が原因の筋肉痛については、そのまま数日様子をみれば自然と痛みが治まってくる場合がほとんどですが、傷ついた筋繊維の回復を進めるケアをすることで早く痛みを軽減することもできます。
痛みが強いときには、まずは冷やして炎症を鎮めましょう。炎症を抑え痛みを和らげる成分を配合した市販の湿布薬などを使うのもお勧めです。
次に痛みが落ちついたら温めて回復を促します。
入浴などで身体をよく温めて、ストレッチやマッサージなどで血行を促進しましょう。
また、運動後はバランスのとれた食事でタンパク質・糖質・ビタミン・ミネラルをしっかりと摂り、十分な休養をとることが大切です。



医療機関での受診をおすすめする場合
単なる『筋肉痛』かと思っていたら別の病気だったということもありますので、次のような場合には、整形外科など専門医療機関を受診しましょう。
- 1週間以上経っても痛みやこわばりが取れない場合は、まれにリウマチ性多発筋痛などの可能性もあります。
- 局所に急激な痛みがある場合は、脱臼や骨折の可能性もあります。
- 運動をしていないのに、筋肉痛のような痛みが続く場合は、まれに内臓疾患の可能性もあります。
- 市販薬を使用しても効果が見られない場合。
筋肉痛に効果のあるくすりの選び方と注意点
運動などによる筋肉痛は、筋肉が傷ついて急性の炎症を起こしているため、冷湿布を使いましょう。
肩こりや腰痛で慢性的な痛みがあり、患部を温めたりすると気持ち良い場合には温湿布を使います。
筋肉痛がつらいときは、炎症を抑え、痛みを鎮める成分を含む消炎鎮痛薬(湿布薬など)を利用して痛みを和らげると良いでしょう。
膝やひじ・足首などよく動かす関節部分には、シートタイプの薬(パップやテープ)よりも、ゲルやクリーム・スプレーなどが使いやすいでしょう。
分類 | 主な成分 | 効果 | 主な市販薬(剤型) |
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消炎鎮痛成分 | インドメタシン ジクロフェナクナトリウム ロキソプロフェンナトリウム(※) フェルビナクなど | 炎症による痛みを和らげる | バンテリン(パップ、液、ゲル、クリーム) サロンパスEX ボルタレン(テープ、ローション、ゲル、スプレー) ロキソニンs(テープ、パップ、ゲル) フェイタス(湿布、ローション、チック、クリーム) |
抗炎症成分 | サリチル酸メチル(グリコール)など | 炎症を抑える | サロンパス サロンシップ |
冷感成分 | メントール dl-カンフルなど | 患部を冷やす | のびのびサロンシップ |
温感成分 | トウガラシエキス (カプサイシン) ノニル酸ワニリルアミドなど | 患部を温める | アンメルツ温キューパッチ サロンパスハイ |
血行促進成分 | ビタミンE | 血行を改善する | サロンパスなど多数 |
注意点
- 医療用として広く使われているロキソニンテープなど(※)も市販できるようになりましたが「要指導医薬品」に指定されています。薬剤師による対面販売が義務付けられているため、使用されるご本人が直接薬局を訪問してください。
- 皮膚が敏感な方は、かぶれることがあるので注意が必要です。
- 妊娠中の方や喘息を起こしたことのある方は、購入前に薬剤師に相談しましょう。