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今月のくすり問答

薬の飲み方Q&A その3     (平成19年9月号)
Q 薬と相性の悪い食べ物があるってホントですか?

 ワルファリン(血栓を防ぐ薬)と納豆・・・・など、薬によっては注意を要する食べ物がありますので、薬を受け取ったら、注意すべき食べ物や飲み物を薬剤師に確認しておきましょう。

下の例のように、お薬によっては身近な食品でも効果がなくなったり逆に効きすぎたりすることがあります。皆さんの飲んでいるお薬は大丈夫ですか?。
ぜひかかりつけの薬剤師さんに確認してください。


  ◆ 代表的な例 ◆   

※ ただし、これらの悪影響は組み合わせによって起こる頻度が異なります。
●グレープフルーツ
相互作用のあるおもな医薬品
(商品例)
作用
カルシウム拮抗薬(バイミカード、カルスロット、スプレンジールなど)
スタチン系高脂血症治療薬
(リポバス、リピトール)
高血圧や狭心症などの治療薬であるカルシウム拮抗剤は、薬の作用が増強してしまいます。他にも、免疫抑制剤のなかには相性のよくないものもあります。もちろん、グレープフルーツジュースも同様です。

●納豆・緑黄色野菜
相互作用のあるおもな医薬品
(商品例)
作用
血液を固まりにくくする血液凝固防止薬
(ワーファリン)
納豆に含まれているビタミンKが、薬の働きを弱めてしまいます。また、パセリ、ホウレンソウ、ブロッコリーなどの緑黄色野菜にもビタミンKが多く含まれていますので、同様に注意してください。

●牛乳
相互作用のあるおもな医薬品
(商品例)
作用
テトラサイクリン系抗生物質
(ミノマイシン、アクロマイシンなど)
ニューキノロン系抗菌薬
(クラビット、フルマークなど)
ビスホスフォネート系薬剤
(ボナロン、アクトネルなど)
牛乳の中のカルシウムや鉄と反応して吸収されなくなり,効果が現われにくくなります。
腸溶性製剤の下剤
(コーラックなど)
胃の酸性度が下がるので腸溶製剤が胃内で溶けだし、作用が弱くなったり、胃が刺激されてむかつき、吐きけなどがあらわれる可能性があります。

●コーヒー、紅茶、緑茶など、カフェインを含む食品
相互作用のあるおもな医薬品
(商品例)
作用
痛風治療薬 コーヒーや紅茶、緑茶に多く含まれるカフェインは、尿酸の排泄を妨害する働きがあるので、痛風治療薬の働きを妨害する可能性があります。
気管支拡張剤
(テオフィリン、アミノフィリンなど)
キサンチン誘導体であるカフェインとテオフィリンなどとの作用が重なり、頭痛、イライラ感、動悸などの症状があらわれる可能性があります。
ニューキノロン系抗菌薬
(クラビット、フルマークなど)
マレイン酸フルボキサミン
(ルボックスなど)
ニューキノロン系抗菌薬、マレイン酸フルボキサミンのCYP1A2阻害作用により、カフェインの代謝が抑制され、作用が増強して、頭痛、イライラ感、動悸などの症状があらわれる可能性があります。

●ビール・コーラなどの炭酸飲料
相互作用のあるおもな医薬品
(商品例)
作用
解熱鎮痛剤 炭酸ガスによって、解熱鎮痛剤の吸収が低下し、効き目が低くなることもあります。

●アルコール
相互作用のあるおもな医薬品
(商品例)
作用
ハルシオンなどの睡眠薬 ハルシオンなどの睡眠薬とアルコールが体内で混ざると、薬効が強くなり、記憶障害などの副作用を起こす可能性があります。
抗ヒスタミン薬 抗ヒスタミン薬による中枢神経抑制作用が増強され、眠けなどが強く現れる可能性があります。
アセトアミノフェン
(カロナール、タイレノール、ノーシンなど)
アルコールの常飲により、肝臓の薬物代謝酵素が誘導されると、アセトアミノフェンから肝毒性のある中間代謝物が多く産生され、重篤な肝障害がおこる可能性があります。
非ステロイド性解熱鎮痛薬
(アスピリン、ボルタレン、バファリンなど)
非ステロイド性解熱鎮痛薬による胃粘膜障害が増強される可能性があります。

●セントジョーンズワート
相互作用のあるおもな医薬品
(商品例)
作用
経口避妊薬や免疫抑制剤
てんかんや不整脈などの薬
抗うつ薬のセロトニン取込阻害剤の薬剤
リラックス効果や抗うつ作用があることから、ハーブティーやサプリメントとして知られているハーブですが、経口避妊薬や免疫抑制剤、てんかんや不整脈などの薬と飲むと、薬が効きにくくなります。また、抗うつ薬のセロトニン取込阻害剤の薬剤とは、作用が増強され、副作用が現れやすくなる事があります。

●昆布、昆布だし、昆布茶、ヨード卵など
相互作用のあるおもな医薬品
(商品例)
作用
ヨウ素含有口内噴霧剤
ヨウ化イソプロパミド(マリジンM)
塩酸アミオダロン(アンカロン)
ヨードの過剰摂取となり、甲状腺機能異常が見られる可能性があります。日本人の場合は機能低下症となって、浮腫、倦怠感、高脂血症などがおこることが多いといわれています。

●タバコ
相互作用のあるおもな医薬品
(商品例)
作用
テオフィリン、アミノフィリン、カフェイン 喫煙習慣により、薬剤の代謝が促進し、作用が弱められる可能性があります。
低用量ピル 1日15本以上の喫煙では、心筋梗塞などの心血管系障害があらわれる危険性が高くなる可能性があります。
インスリン ニコチンの血管収縮作用により、インスリンの皮下からの吸収が抑制される可能性があります。

●血圧が高めの人にすすめる特定保健用食品
相互作用のあるおもな医薬品
(商品例)
作用
ACE阻害薬
(カプトリル、レニベース、エースコールなど)
表記の特定保健用食品に含まれるペプチド類は、ACE阻害作用をもつため、ACE阻害薬と併用すると相互の作用が重なり、血圧の過度の低下、せき、高カリウム血症などの副作用がおこりやすくなる可能性があります。

●血糖値が気になり始めた人にすすめる特定保健用食品
相互作用のあるおもな医薬品
(商品例)
作用
α-グルコシダーゼ阻害薬
(グルコバイ、ベイスン)
表記の特定保健用食品に含まれる成分はα-グルコシダーゼなどの糖質分解酵素阻害作用をもつため、α-グルコシダーゼ阻害薬と併用すると相互の作用が重なり、血糖値の過度の低下、腹部膨満感、便秘などの副作用がおこりやすくなる可能性があります。

●コレステロールが高めの人にすすめる特定保健用食品
相互作用のあるおもな医薬品
(商品例)
作用
マルツエキス、下剤 表記の特定保健用食品に含まれる糖アルコールは、難消化性であるため、大量に摂取すると軟便、下痢がおこりやすくなる可能性があります。


『おくすり110番』の中の『併用禁忌のコーナー』に詳しいものがありますので、こちらも参考にしてください。
http://www.okusuri110.com/kinki/heiyokin/heiyokin_12.html