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今月のくすり問答


薬の飲み方Q&A その8     (平成20年2月号)
Q 薬の保管で注意しておくことは?

 薬は他のものと区別して、湿気、日光、高温をさけて保管しましょう。小さなお子さんの手の届くところは誤飲のおそれがあるので避けましょう。また薬には有効期間があります。古い薬は廃棄しましょう。


◆ お薬の正しい保管のしかた ◆


医師にかかるまでの応意処置や自分で手当てができる場合など、家庭常備薬は必要不可欠のものです。しかし、その保管について注意が不十分であると思わぬ事故のもととなります。次の注意を守りましょう。


1. 乳幼児・小児の手の届かない所に保管しよう。 

最もこわいのは乳幼児・小児の誤飲です。 そのおそれのある場所に薬を放置しないように注意しましょう。不要の薬をすてるときも子供の目に触れないように処分することが大切です。 
図2

2.湿気、日光、高温をさけて保管しよう。 

薬は湿気、光、熱によって影響を受けやすいものです。栓を固くし、直接日光があたらず、 暖房器具から離れた場所に保管しましょう。真夏の日中の車内は高温になりますので、注意してください。 
図3

3.薬以外のものと区別して保管しよう。 

誤用を避けるために、飲み薬とぬり薬は区別して保管しましょう。また、農薬、殺虫剤、 防虫剤などと一緒に保管してはいけません。 
図4

4.他の容器への入れかえはやめよう。 

薬を使い古しの他の容器に入れかえることは、内容や使い方がわからなくなり、誤用や事故のもとになります。一般薬は箱と添付文書、調剤薬は薬の袋と薬の説明書を一緒にしておきましょう。 
図5

5.古い薬の使用はやめよう。 

薬には有効期間が表示されているものがあります。
期間を過ぎたもの、古い薬や外観に異常があるような薬は使用しないようにしましょう。およその使用期限の目安を提示しておきますが、以下のような場合には使用を避けてください。

*錠剤やカプセルの色が変わっている、表面がザラザラしている、亀裂が入っている、においが変わっているとき等。
*粉薬の色が変わっている、固まっている、においが変わっているとき等。
*透明だった液剤がにごっていたり、沈殿物がよく振っても溶けないとき等。
*軟膏やクリームなどの外用剤が変色していたり、油が浮いているとき等。
*透明だった点眼薬が濁っているとき等。
*シップ剤などの表面が乾いていたり、油が浮いているとき等。



◆ 薬の種類による保管方法 ◆


○錠剤・カプセル剤 

PTP包装の薬はそのままでも構いませんが、アルミパック入りの薬は開封後に防湿剤を入れて封をして保管します。瓶入りのものはフタをしっかり閉めてください。


○粉薬(散・細粒・ドライシロップなど)  

直射日光で溶けることや、湿気で固まることがあります。密閉できる容器に防湿剤を入れ冷暗所に保管します。瓶入りのものはフタをしっかり閉めてください。


○液剤(水薬・シロップなど)  

フタをしっかり閉め、室温保存でよいものを除き、原則は凍結を避けて冷蔵庫に保管します。カップ、スポイト、薬ビンの口は常に清潔にしてください。


○点眼薬・点耳薬  

薬と一緒にお渡しする専用の小袋に入れ、特に冷蔵庫に保管する必要があるものを除いては、室温で保管します。薬の容器は常に清潔にしてください。


○坐薬  

室温保存でよいものを除き、原則は凍結を避けて冷蔵庫に保管します。保管は先のとがっている方を下向きにしてください。一度溶けた薬や開封してしまった薬は廃棄してください。


○塗り薬(軟膏・クリームなど)  

フタをしっかり閉め、冷蔵指示のある薬を除き、原則は室温で保管します。チューブ口や容器は常に清潔にしてください。


○はり薬 (シップ剤・テープ剤など)  

湿布薬は直射日光や高温多湿を避け保管します。開封後は袋の切り口を折り曲げるか、開封口のチャックをきちんと閉めてください。


○インスリン注射薬  

原則は冷蔵庫に保管します。凍結させないよう注意してください。ただし使い始めたペン型注射器は結露による注入器の故障を防ぐため、直射日光と高温になる場所を避けて室温で保存します。


薬によっては個々で保管方法が異なる場合があります。不明な点については、かかりつけ薬局、かかりつけ薬剤師によく相談して下さい。

※ 更に詳しい保管方法につきましては、下記の表をご参照ください。

形 態 使用期限
(目安)
保管条件
錠剤・カプセル剤等 PTP包装 錠剤は半年〜1年 軟カプセルは3〜6ヶ月 (アルミパック入りの薬はパックを開けてからは2週間) 室温・冷暗所または指示通りに保管してください。アルミパック入りの薬は、吸湿性が高く空気中の水分で変質しやすい薬なので、開封後は防湿剤を入れて封をして保管してください。
ビン入り 半年〜1年 ふたをしっかり締め、室温・冷暗所で保管してください。
散剤・顆粒剤等 アルミパック包装 約1年(アルミパックを開けてからは2〜3日以内) 室温・冷暗所または指示通りに保管してください 開封後はカットした部分を折り返して、缶などに保管してください。
その他 6ヶ月 室温・冷暗所または指示通りに保管してください。
液剤等 原液 6カ月以内(使用期限の記載のあるものは、その期限内 凍結を避けて、冷蔵庫で保管してください(一部除く)。開封後はカップ・薬びんの口は常に清潔に保つようにして下さい。
2種類以上の薬を混合してあるもの、水で薄めてあるもの 7〜10日 凍結を避けて、冷蔵庫で保管してください(一部除く)。開封後はカップ・薬びんの口は常に清潔に保つようにして下さい。
点眼薬 未開封 使用期限の記載のあるものは、その期限内 遮光袋が添付されているものは、袋に入れて保管してください。冷蔵庫での保管が必要なものもあります。
開封後 記載があれば、その期間 記載がなければ約1ヶ月 遮光袋が添付されているものは、袋に入れて保管してください。冷蔵庫での保管が必要なものもあります。
点耳薬 未開封 使用期限の記載のあるものは、その期限内 遮光袋が添付されているものは、袋に入れて保管してください。冷蔵庫での保管が必要なものもあります。
開封後 記載があれば、その期間。記載がなければ約1ヶ月 遮光袋が添付されているものは、袋に入れて保管してください。冷蔵庫での保管が必要なものもあります。
坐剤 未開封 記載があれば、その期間 記載がなければ約1年 多くは冷蔵庫での保管が必要です。気温の高い時期には、坐薬は溶けやすくなりますので先の尖った方を下にして冷蔵庫で保管してください。一度溶けてしまった坐薬は、原則として使用しないでください。
開封後 1日 一度溶けてしまった坐薬は、原則として使用しないでください。
軟膏・湿布等 未開封 使用期限の記載のあるものは、その期限内 室温・冷暗所または指示通りに保管してください。
開封後 1年 袋の切り口を折り曲げるが、開封口のチャックを閉めて密封して保管してください。キャップまたはフタをしっかり締め、冷暗所で保管してください。
インスリン注射薬 未開封 使用期限の記載のあるものは、その期限内 冷蔵庫で保管してください。冷気の吹き出し口は凍結のおそれがありますので避けてください。
使用中 2〜3ヶ月 ペン型インスリン注射薬は、結露を避けるため冷蔵庫に入れないでください。携帯時は直射日光を避け、なるべく温度が上がらないように注意してください。