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今月のくすり問答


薬の飲み方Q&A その17     (平成20年11月号)
Q メタボリックシンドロームって、病気なんですか?

 内臓に脂肪が蓄積した肥満(内臓脂肪型肥満)によって、高血圧、高脂血症、糖尿病といった生活習慣病を併発しやすくなった状態をいい、基準に合致しますと“メタボリック症候群”と診断されます。


◆ メタボリックシンドロームの危険性 ◆

内臓脂肪が過剰にたまっていると、糖尿病や高血圧症、高脂血症といった生活習慣病を併発しやすなります。
しかも、「血糖値がちょっと高め」「血圧がちょっと高め」といった、まだ病気とは診断されない予備群でも、併発することで、動脈硬化が急速に進行します。

日本の企業労働者12万人を対象とした調査では、軽症であっても「肥満(高BMI)」、「高血圧」、「高血糖」、「高トリグリセライド(中性脂肪)血症」、または「高コレステロール血症」の危険因子を2つ持つ人は、まったく持たない人に比べ、心臓病の発症リスクが10倍近くに、3〜4つ併せ持つ人ではなんと31倍にもなることがわかりました。

この様に、たとえ異常の程度は軽くても複数の危険因子が重複しているケースでは、動脈硬化が起きやすいのです。


◆ 診断基準 ◆

メタボリック症候群の診断基準が2005年4月に作られました。
おへその高さの腹囲が男性で85cm以上、女性で90cm以上の場合、この条件に下の3つの症状のうち2つ以上該当した場合、メタボリック症候群と診断されます。

1.中性脂肪150mg/dl以上、HDLコレステロール40mg/dl未満のいずれかまたは両方
2.血圧が上で130mmHg以上、下で85mmHg以上のいずれかまたは両方
3.空腹時血糖が110mg/dl以上

(日本肥満学会、日本糖尿病学会、日本動脈硬化学会など8学会が合同で公表した「メタボリック症候群の診断基準」より)


◆ メタボリックシンドロームと健康診断 ◆

2008年4月より、医療制度改革の一つとして、メタボリックシンドローム対策に重点を置いた新しい健康診断が実施されます。
具体的には、40〜74歳を対象にウエスト周囲径の計測が必須になります。
また、その他の検査からメタボリックシンドロームのリスクの有無を調べ、リスクの程度に応じて保健指導が行われます。健康診断を定期的に受診し、自分の健康状態をキチンと把握すること。そして結果を放置せず、改善すべき項目は早めに改善しましょう。


◆ 予防のための食事と運動 ◆

生活の中でメタボの原因となっていることを発見し、食生活の改善や運動をすることによってこのメタボリックシンドローム対策や予防、改善をすることができるのです。
メタボリックシンドロームは放置し続ければ怖いですが、対策をとって行動すればかならず改善するものなのです。

基本はやはり食事と運動です。
食事を改善する際のポイントは「炭水化物」「揚げ物」「間食」です。
日本人は米や麺類が好きですが、それは多く摂ると脂肪になります。また、1日の食事に2回「揚げ物」が含まれている方は多すぎます。せめて1日に1回にしましょう。

女性に多いのが「間食」ですが、お菓子も午後3時に軽くとるぐらいなら問題ありませんが、晩御飯の後にも摂るのはやめましょう。

運動は軽いもので構いません。ウォーキングなどの有酸素運動が良いとされますが、気合を入れてウォーキングをすると、運動が苦手な人は気持ちから疲れてしまいます。なるべく歩くように心がけるだけで、十分違ってきます。
歩く習慣が出来てから、公園などを歩くウォーキングに取り組めばよいでしょう。