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今月のくすり問答


薬の飲み方Q&A その42     (平成22年12月号)
Q 塗り薬は普通どのくらいの量をつければよいでしょうか?

 10〜25g程度のチューブの軟膏で、人差し指の先から第一関節の長さまで出した量が約0.5gとなります。この量を、成人の手のひら2枚分の広さに塗るのが目安になります。


◆  塗り薬の正しい使い方、選び方  ◆

1.塗り薬の必要量

塗り薬(軟膏・クリーム)は簡単に塗れることから、比較的安易に使用される傾向があります。
しかし塗る量が少な過ぎると十分な効果は得られませんし、たくさん塗れば早く効果が出るというものでもありません。

では「塗り薬は、どれくらいの量を塗るのが適切なのでしょう?」
チューブに入った塗り薬の場合、人差し指の先から第1関節までの指腹側に軟膏を載せた量が約0.5gです。
この0.5gの軟膏で、成人の両手のひらの面積くらいの範囲に塗るのが目安になります (ローションでは手のひらに出して1円玉大の量です)。

ただし、1本5g程度のチューブでは、片方の手のひら分が目安です。



2.塗り薬のつけ方

●皮膚の部位や症状によって、塗り薬の種類と塗る回数が異なります。つける場所と回数を守って使用してください。眼軟膏以外は、目や目の周りには使用しないでください。

●あらかじめ手をよく洗ってください。また、お薬を塗る前に患部を清潔にしてください。
お風呂上りに塗る場合は水気を良くふき取ってから使用してください。

●チューブの口から、患部につけるという作業を繰り返し行うと、チューブの口にバイ菌が付着する恐れがあるため、一度手の甲に必要な量を取ってから塗るのがいいでしょう。

●強くこするような機械的刺激を与えると炎症がひどくなることがありますので、薄く延ばすように塗ってください。
お薬は軽く塗るだけで皮膚に吸収されますので強くこする必要はありません。
(ただし、筋肉痛の塗り薬では「よく擦り込んでください。」と指示がある場合があります。この様なお薬では、擦り込むことでマッサージ効果が期待され、またお薬の吸収も良くなる傾向がありますので、指示に従って使用してください。)

●塗った後は手を洗って、清潔を保ちましょう。

●塗り薬の成分の分解や変質を防ぐため容器のふたをしっかり締めましょう。特に指示のない場合は、保管は高温を避け室温で行ってください。

●処方せんで出されたお薬は、使用方法(どのくらいの量を塗るか、1日何回塗るか、塗った部分を包帯やガ−ゼで覆った方がよいか、など)を、医師によく確認しておきましょう。

また自分の判断でお薬を止めたり、前と同じ症状だからといって、自分の判断で残っていた外用薬を使うなどするとかえって症状が悪化する場合もあります。
必ず医師・薬剤師の指示に従ってご使用ください。




<参考>

軟膏の塗り方には次の3通りがあります。塗り方によって、お薬の作用に大きな違いが出ます。(お薬は、必ず説明書や医師・薬剤師の指示に従って使用してください。)


○単純法:
軟膏を指の腹に少量とり、薄くのばす今回説明した一般的な方法です。なる べく皮膚を刺激しないように気をつけながら、まんべんなく塗ることが大切です。

○重層法:
おもにステロイド剤入りの軟膏を塗る方法です。病変部に薄くステロイド剤を塗り、その上にガ−ゼあるいはリント布に薄くのばした古くから使用されている軟膏(亜鉛化軟膏など)を重ねて、包帯をします。この方法は単純法より治療効果を発揮します。

○密封法(ODT法):
とくに、ステロイド剤入りの軟膏に用いられ、重層法よりさらに治療効果が認められています。 単純法よりやや厚め(0.5〜1mm程度)にステロイド剤を塗り、その上をポリエチレンフィルム(サランラップなど)で覆います。湿潤したり(じくじくしている)、肥厚(皮膚が厚ぼったくなっている)のある病巣に適しています。


3.塗り薬の特徴

軟   膏:
最も一般的な塗り薬で、皮膚を保護する効果が高く刺激が少ないです。一方、水洗いが困難です。患部が乾燥したタイプやジクジクしたタイプなど、さまざまな症状に使えます。
しかし、べとつくため、使用感があまりよくないという欠点があります。


クリーム:
伸びや使用感がよく成分が皮膚にしみこみやすいですが、軟膏より皮膚への刺激性が強い傾向があります。べとつきが少なく使いやすいのですが、かき傷になった部分やジクジクしている部分には、刺激になりやすく適しません。

ローション:
成分を水中に分散させた物で、髪の毛の多い頭などに用いられますが、効果は軟膏やクリ−ムより弱いといわれています。ロ−ションは、よく振ってから用います。
頭皮に使用する場合には、手早く擦り込まないと、顔や目に垂れ落ちて危険ですので、地肌につけたらすぐに擦り込むようにしましょう。


スプレ−剤:
薬液と噴霧剤を容器に入れた製剤で、圧力により噴霧します。使用感は良いが使いすぎる傾向があります。

※お薬の特徴を理解して、適切に使い分けることが重要です。


これから気温が下がり、肌荒れの季節となります。
保湿剤・ハンドクリームの塗り方は次のホームページを参考にしてください。

保湿剤の塗り方(マルホ)
http://www.maruho.co.jp/hoshitsu/index.html

ハンドマッサージ(ユースキン)
http://www.yuskin.co.jp/about/massage/