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今月のくすり問答


薬の飲み方Q&A その48     (平成23年6月号)
Q 「水虫」は完全には治らないのですか?

  「水虫」は治りづらく、しつこく悩まされるもの。でも、継続的な治療と予防で水虫は完治します。根気良い治療が水虫対策のポイントです。



◆ 水虫治療と予防の『か・き・く・け・こ』  ◆


 か ・ 乾燥させる     靴は通気性のよいものを 
 き ・ きれいにする     毎日入浴、患部は清潔に
 く ・ 薬をきちんとつける     毎日欠かさずつけよう
 け ・ ケースに応じて薬を選ぶ    専門家に相談してから治療を  
 こ ・ 根気よく治療する   治ったようでも油断は禁物

※症状がなくなっても、白癬菌(水虫の原因)は潜んでいるので、
  完治するまで3〜4か月は塗り続けましょう。


◆ 「水虫」治療の基礎知識  ◆

一般に「水虫」と呼ばれているものは、医学的には「白癬(はくせん)」という病名が足に起った状態を指します。
白癬は白癬菌(はくせんきん)というカビの一種が皮膚に寄生して起こる身近な感染症です。白癬菌は足だけでなく体のどこにでも、さらには皮膚の一部である爪や髪の毛にも寄生します。

白癬菌が付着・寄生した場所によって病名が変わります。
・頭部に寄生すれば「頭部白癬(シラクモ)」、
・内股に寄生すれば「股部白癬(インキンタムシ)」、
・手に寄生すれば「手白癬(手の水虫)」、
・足に寄生すれば「足白癬(足の水虫)」、
・爪に寄生すれば「爪白癬(爪の水虫)」、
・それ以外の部分に寄生すれば「体部白癬(タムシ・ゼニタムシ)」となります。


 ≪ 1.水虫の活動パターン ≫

 春 :水虫の活動が始まり、少しムズムズしてきます。
 夏 :一番活動が活発な時期で最も症状がでやすい季節です。
 秋 :活動も次第に落ち着いて症状も軽くなってきます。
 冬 :一見、治ったかのようですが、実はただの冬眠中・・・油断は禁物です。


 ≪ 2.薬の効果的な使い方 ≫

 ▼薬は先生の指示に従って・・・
   さまざまな民間療法がありますが、医師から処方された薬を使いましょう。
 ▼薬は入浴後に塗るのが効果的・・・
   入浴後は角質層がふやけ、薬がしみ込みやすいので効果的です。
 ▼治療は最後まで・・・
   なおっているように見えても、角質層ではまだ白癬菌は生きています。
   ここで治療をやめると必ず再発します。


 ≪ 3.清潔にすることが基本! ≫

 ▼足は清潔に・・・
   足の指は一本一本ていねいに洗いましょう。
 ▼掃除はこまめに・・・
   再感染を防ぐためにも、落ちた白癬菌を、こまめに掃除しましょう。
 ▼足や靴は感想を心がける・・・
   白癬菌は高温多湿を好むので、足がむれないように時々風通しをよくしましょう。
 ▼足が直接ふれるものは自分専用のものを・・・
   スリッパ、足ふきマットなど足が直接触れるものは、
   感染防止の為にも自分専用のものを使いましょう。


 ≪ 4.家庭内感染に注意! ≫

 ▼奥さんや子供は大丈夫?・・・
   水虫といってもかゆくない水虫も多くあります。
   症状がなくても、一度家族全員が検査を受けてみましょう。
 ▼ピンポン感染に注意・・・
   家族が感染していると、本人がせっかく治ってもまた再感染してしまいます。
 



 





◆ 水虫薬の選び方(市販薬)  ◆


■水虫治療の外用薬にはクリーム、液、軟膏、スプレー、パウダー、ゲルといった薬のタイプがあります。
水虫のタイプに合わせて効果的な薬を選びましょう。

 ★ カサカサタイプには・・・・クリーム剤
 ★ ジュクジュクタイプには・・・軟膏剤・パウダータイプ
 ★ 痒くて痒くてたまらない時には・・・爽快感のある液剤


■また、爪水虫にかかってしまった場合、飲み薬が効果的です。
これは、爪水虫の症状は塗り薬を使った場合でも、爪の中に薬の成分が届きにくいため、治りにくくなってしまうことがあるからです。



◆ 処方せんによる治療薬の種類  ◆


 ≪主な外用薬≫
 分類 商品名(一般名)特徴 
イミダゾール系エンペシド(クロトリマゾール)、
フロリード(硝酸ミコナゾール)、
エクセルダーム(硝酸スルコナゾール)、
オキナゾール(硝酸オキシコナゾール)、
ニゾラール(ケトコナゾール)、
マイコスポール(ビホナゾール)、
パラベール(硝酸エコナゾール)、
アデスタン(硝酸イソコナゾール)、
ピルツシン(塩酸クロコナゾール)、
アトラント(塩酸ネチコナゾール)、
アスタット(ラノコナゾール)
抗菌スペクトルが広い
有用性は薬剤間でほぼ同じ。
アリルアミン系ラミシール(塩酸テルビナフィン)抗白癬活性はイミダゾール系より強い
ベンジルアミン系メンタックス・ボレー(塩酸ブテナフィン)抗菌力はアリルアミン系と同様
モリホリン系ペキロン(塩酸アモルファン)抗菌スペクトルが広い
ピリミジン系バクトラフェン(シクロピロクスオラミン) 
チオカルバメート系ハイアラージン(トルナフタート)、
ゼフナート(リラナフタート)
カンジダに無効
抗真菌抗生物質シッカニン、マイコスタチン(ナイスタチン) 
脂肪酸系複方ウンデシレン酸
(ウンデシレン酸・ウンデシレン酸亜鉛)
 

 ≪主な内服薬≫
 分類 商品名(一般名)特徴 
トリアゾール系イトラコナゾール(イトリゾールなど) 真菌の細胞膜の合成を妨げます。
他薬剤との併用に気をつける必要があり、
定期的な肝機能、血液機能検査をするなど、
十分な医師の指導のもとに用います。
アリルアミン系テルビナフィン塩酸塩
(ラミシールなど)
真菌の細胞膜の合成を妨ぎ、
他薬剤との併用での相互作用は少ないものの、
十分な医師の指導のもとに用います。



◆ 「水虫」治療に役立つホームページ  ◆


 ● 皮膚科疾患情報『水虫4コマ劇場』 (maruho)  http://www.mizumushi4komagekijou.com/
  ・・・水虫の正体や予防などについて、4コマまんがで紹介し解説しています。

 ● 水虫.com (バイエル薬品株式会社)  http://www.mizumushi.com/html/index.html
  ・・・「水虫疑惑度チェック」もあります、ぜひチェックしてみてください。

 ● 爪ネット (ノバルティスファーマ株式会社)  http://www.tsumenet.com/
  ・・・「爪の水虫」のことが詳しく掲載されています。