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今月のくすり問答


薬の飲み方Q&A その63     (平成24年9月号)
Q めまいはどうして起こるのですか?

  めまいとは、一般的に「目がまわること・目がくらむこと」と定義されています。「めまい」の状態によって起こる原因は異なりますので、内耳の異常ばかりでなく、広範囲にチェックする必要があるでしょう。




◆  どんな症状があるのですか? また原因は何ですか?  ◆  

○回転性めまい

自分自身がグルグル回っている感じ
周囲がグルグル回っているように見える
自分の身体または大地があたかも回転しているかのような感覚。
激しい嘔気を感じることがあり、体のバランスを失って倒れることもあります。

急に発症し、吐き気・嘔吐、耳が聞こえづらくなる(難聴)などの症状を伴うことがあります。
回転性めまいの多くは、耳の異常が原因で起こります。
放っておくと、難聴になる恐れもあります。
また、脳出血や脳梗塞といった脳の異常でも回転性めまいが起こることがあります。

○浮動性めまい

からだがフワフワした感じでふらつく
まっすぐ歩けない
姿勢を保つのが難しい
よろめくような、非回転性のふらつき感。

急に、あるいは徐々に症状があらわれ、フワフワ揺れる感じと、頭痛やしびれ、運動まひなどの神経に関係する症状を伴うことがあります。
浮動性めまいの多くは、脳の異常が原因で起こります。

○立ちくらみ

立ち上がるとクラッとする
時に目の前が暗くなる
血の気が引き、意識の遠くなる感覚。
実際に失神に至ることもあります。

このめまいは血圧の変動に関係する全身性の病気が原因として考えられます。

また、不安やストレスといった精神面が起因することもしばしば。
そのため、原因不明と診断されることもあります。



◆  診察・検査について教えてください。  ◆  

めまいの原因を調べるため、さまざまな検査が行われます。
簡単な検査から、専用の医療機器を必要とするものまで幅広くあります。

○問  診
 :医師から詳しい症状や生活環境を聞かれます。原因を探り、検査の方法を選択します。

○眼振検査
 :めまい発作時には眼球が激しく揺れ動くのを観察してめまいの程度を調べます。

○体平衡検査
 :体のバランスがきちんととれているか調べます。

○聴力検査
 :原因が耳の異常か調べる検査です。

○画像検査
 :原因が脳の異常か CTやMRIで調べます

○温度刺激検査
 :体のバランスを保つ耳の機能が正常化を調べる検査です。




◆  治療はどんなことをしますか。  ◆  

めまいの治療は、お薬による治療、外科的な治療(手術など)、理学療法、平衡訓練などがあります。

○抗めまい薬・循環改善薬

主に脳や内耳(ないじ)の血流を増やすことによって、めまいを改善します。
脳や内耳に十分な血液が行き届かないと、からだのバランスを保つ働きに支障を来します。
また、リンパの循環も悪くなるため内耳がむくみ、めまいが起こります。

○吐き気止め

めまいに伴う吐き気や嘔吐を抑えます。
吐き気がひどくて内服が難しい場合は、注射や点滴をします。

○抗不安薬

めまいに対する不安を取り除きます。
めまいに対する不安な気持ちが、さらにめまいを悪化させるといった悪循環を解消します。

○浸透圧利尿薬

内耳(ないじ)を満たす液体(内リンパ)の過剰による内耳のむくみを軽減します。
通常、内リンパの量は一定に保たれていますが、増え過ぎると内耳が正常に働かず、めまいや耳鳴り、難聴などの症状があらわれます。

○ステロイド薬

神経の炎症やめまいに伴う難聴を改善します。
ステロイド薬には炎症を鎮める、免疫を抑制するなどさまざまな作用があります。

○ビタミン剤

神経の働きを正常に保つビタミン(ビタミンB12など)によって、障害を受けた神経を修復します。

薬を飲むのが困難な場合には注射や点滴をします。
また、めまいが治まっているときには、めまいの原因の改善や、再発予防を目的にお薬を服用します。