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今月のくすり問答


薬の飲み方Q&A その66     (平成24年12月号)
Q  しもやけに効く漢方薬はありますか?

 
しもやけを予防するためには、衣食住すべての面で防寒対策が必要です。しもやけができたら、当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)という漢方薬がお勧めです。血行を良くして身体を暖める作用があります。


◆  『しもやけ』とは  ◆  

正式には『凍瘡』といいます。

寒い季節になると手足の指先や耳などの血流が悪くなり、酸素や栄養が十分に行き渡らず、赤紫色の班ができたり指が赤くはれ上がったりする状態です。
こたつやお風呂などに入って暖まるとかゆくなります。

しもやけには大きく2つのタイプがあります。

【樽柿型(たるかきがた)】
・たる柿ように指全体が赤紫に腫れ上がる
・子供に多い

【多形滲出性紅班(たけいしんしゅつせいこうはん)】
・紅班ができ、少しずつ広がる
・冬から春にかけて多く見られる

しもやけは、幼児や女性に多く、遺伝傾向があると言われていますが、自然環境や生活様式の変化により減少傾向にあります。




◆  『しもやけ』の予防法  ◆  

寒い冬に薄着をしたり、熱帯産の果物や生野菜、刺身など、からだを冷やす食べ物を食べる習慣を改める必要があります。このような生活を続けていると、血の流れが悪くなったり、陽気が不足する原因となり、しもやけになる可能性が高くなるため、 衣食住すべての面で防寒対策をとることが必要です。

 ○保温・・・寒くなる前から耳あてや手袋、靴下で直接寒さにさらさないようにしましょう。
 ○マッサージ・・・手足のマッサージをして血の巡りを良くしておきましょう。
 ○濡らしたままにしない・・・濡らしたまま冷えることがしもやけには大敵です。

また、ビタミンE入りの軟膏を塗ったり、ビタミンE入りの内服薬を飲んだりすることで、血行を改善することができます。




◆  『しもやけ』の漢方薬  ◆  

◆当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)

血行をよくして、体をあたためる作用があります。また、冷えによる痛みをやわらげます。
具体的には、しもやけ、頭痛、下腹部痛、腰痛などに適応します。
冷え症で、とくに手足の冷えが強く、体力のあまりない人に向く処方です。
当帰四逆加呉茱萸生姜湯の構成生薬は、下記の9種類です。

“当帰”には、血行をよくして、体をあたためる作用があります。
“桂皮”と“芍薬”は痛みをとる代表的な生薬です。
そのほか、体をあたため痛みを緩和する“細辛”や“呉茱萸”・“生姜”、水分循環をよくする“木通”などが配合されます。
これらがいっしょに働くことで、よりよい効果を発揮します。

 ・当帰(トウキ)
 ・桂皮(ケイヒ)
 ・芍薬(シャクヤク)
 ・細辛(サイシン)
 ・呉茱萸(ゴシュユ)
 ・生姜(ショウキョウ)
 ・木通(モクツウ)
 ・大棗(タイソウ)
 ・甘草(カンゾウ)


◆四物湯(しもつとう)

体をあたため、貧血症状を改善する漢方薬です
四物湯は、その名が示すよう4種類の生薬からなります。

“当帰”と“川きゅう”と“地黄”は代表的な理血薬です。
体の血行をよくするとともに、水分を保持する作用があります。

もう一つの“芍薬”には、子宮の筋肉をゆるめ痛みをやわらげる作用があります。
これらがいっしょに働くことで、よりよい効果を発揮します。

 ・当帰(トウキ)
 ・川きゅう(センキュウ)
 ・芍薬(シャクヤク)
 ・地黄(ジオウ)


◆温経湯(うんけいとう)

血液循環をよくして手先のほてりをとる一方、体全体をあたためる作用があります。
温経湯には、血流をよくして体をあたためるもの、水分を保持するもの、あるいは滋養作用をもつ生薬などがいろいろと配合されています。
これらがいっしょに働くことで、よりよい効果を発揮します。

 ・麦門冬(バクモンドウ)
 ・半夏(ハンゲ)
 ・当帰( トウキ)
 ・甘草(カンゾウ)
 ・桂皮(ケイヒ)
 ・芍薬(シャクヤク)
 ・川きゅう(センキュウ)
 ・人参(ニンジン)
 ・牡丹皮(ボタンピ)
 ・呉茱萸(ゴシュユ)
 ・生姜(ショウキョウ)
 ・阿膠(アキョウ)



その他、症状・体質によって使われる漢方薬は違ってきますので、
まずは医師・薬剤師にご相談ください。
トウキ

ケイヒ

シャクヤク

サイシン

ゴシュユ

モクツウ

タイソウ