←トップページに戻る

今月のくすり問答


薬の飲み方Q&A その77     (平成25年11月号)
Q  冷え症に悩んでいますが、良いお薬はありますか?

 
冷え症は手や足の先などが温まらず、いつも冷えている感じがする状態のことです。漢方薬やビタミン剤などの服用で効果がありますが、残念ながら即効性はありません。体質改善を目的に、気長にお薬と付き合ってください。


◆  冷え症とはどんな症状のことを言いますか? ◆ 


体の他の部分は冷えていないのに、手足や腰、下半身など特定の部位に冷たさを感じ、肩がこったり、手足がしびれるなどの体の異常や苦痛を感じる症状のことです。



◆  冷え症の原因はなんですか? ◆ 


冷えは主に体温調整に関わっている自律神経の失調で起こります。
自律神経には、寒さや暑さに私たちがうまく対応できるよう、体温を一定に保つはたらきがあります。
ところが、過剰な冷暖房、食生活の乱れ、ストレスなどによって自律神経のバランスが乱れると、血管の収縮など体温調整がうまくいかなくなります。

また、貧血によって熱を運ぶ血液が不足したり、血液循環が悪くなったりしても、冷えは起こってきます。




◆  食事はどんなことに気をつければいいですか?  ◆  

朝ごはんはしっかり食べましょう。抜いてしまうと 体温が上がりません。
偏食もいけません。野菜を食べない、米・パンや麺類などの炭水化物ばかり食べる……。など、栄養バランスが乱れると、たんぱく質やビタミン・ミネラルの不足が起こり、冷え症を悪化させます。

体を温める食材を摂るようにしましょう。


◆  体を温める食材って?  ◆  

食べ物は、体を温める「陽性」のものと、体を冷やす「陰性」のものに分けることができます。夏が旬のものや、南国の食べ物・飲み物は体を冷やす陰性の性質を持っています。また冬の食べ物や硬いものや水分の少ないものは体を温めると言われています。生野菜も熱を加えると陽性の食べ物に近くなるといわれています。

血行促進と保温効果があるのがビタミンA、B、C、E類です。
冬至(とうじ)に食べるカボチャはカロテン(ビタミンA)が豊富で、
ニラもカロテンのほかC類も多く含み、常食するとより効果的です。

B群は肉類なら豚肉や豆類、玄米、ライ麦パンに多く含まれます。
血行促進に欠かせないE類は、青背の魚やアーモンドに多く含まれています。
また納豆もE類が豊富なうえ、ナットウ菌は血液をかたまりにくくするので、さらに効果的です。

体の保温を助けるのがたんぱく質。鉄や必須アミノ酸も多い牛肉などの肉類や魚からとるといいでしょう。
また、毛細血管の血液循環をよくするカプサイシンを含むトウガラシ、毛細血管を広げ、胃腸の働きを促進するアリシンを含むニンニクやネギも、体をあたためる効果があります。




◆  なぜ女性に多いのでしょうか?  ◆  

冷え症で悩んでる方の中には男性もいますが 圧倒的に女性が多いです。
なぜ、女性は冷えに悩むのでしょうか?

女性は筋肉量が少なく、脂肪が多いという身体的な特徴があります。
人間の体温は、4割以上が筋肉によってつくりだされています。その筋肉が男性よりも少ない女性は、当然、熱をつくりだす力も弱いのです。

また、女性に多い皮下脂肪は熱を通しにくいため、いったん冷えてしまうと、なかなか温まらないというやっかいなものなのです。
こうしたことから女性は、もともと冷えやすいといわれています。

また男性の冷え症も近年増えてきています。
その原因は、食生活の乱れ、運動不足、胃腸の働きの悪さ、動脈硬化、ストレスによる自律神経の乱れ、更年期障害などがあげられます。


◆  どんな治療法やお薬がありますか?  ◆  

もともと西洋医学では冷え症は病気とされていません。
そのためこれだ!という治療法は確立されていません。

お薬はビタミン剤 漢方薬などがあります。

ビタミンはCやEを使います。代謝を活発にして血液の循環を良くします。

漢方薬は加味逍遙散(当帰、芍薬、甘草、生姜など)、当帰芍薬散(当帰、芍薬、茯苓、など)があります。

漢方薬でもビタミン剤でも、効果が感じられるまでに時間がかかるとお考えください。


また、冷え性の症状改善にはふだんの生活でのセルフケアも大事です。

暖かい服装をこころがけ、使い捨てカイロなどの保温グッズを活用する。
ゆっくりとお風呂に入り、血流を良くし体をリラックスさせる。
適度な運動を心がけ、寝る前に軽いストレッチ運動などをする。
バランスの良い食事をきちんと3食とる。

・・・など、毎日の生活でのちょっとした心がけも忘れないでください。