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今月のくすり問答


薬の飲み方Q&A その126     (平成29年12月号)
Q やけどに効くお薬はありますか?

  
やけどの『広さ』『深さ』『患部』、また『年齢』によって対応が異なりますが、応急処置としてはよく冷やすことが肝心です。
その後、軽いやけどであれば市販のお薬で対応できる場合がありますので、薬局などでご相談ください。



 ◆   やけど(火傷)とは?    ◆ 

化学的なやけど(火傷)を除き、高温に皮膚がさらされる事で生じる損傷を指します。
専門用語では熱傷と呼び、程度により三段階に分類されます。

@T度
皮膚が赤くなる程度の症状。ピリピリと痛みがありますが、たいていは3〜4日ほどで赤みが引き、跡に残る事はありません。日焼けなども該当します。

AU度(浅い)
赤くなり、水泡(水ぶくれ)ができます。これが破けると潰瘍になりますが、適切な治療を受ければ1〜2週間で治り、跡も残りにくいです。

BU度(深い)
赤、紫、白色になり、水泡ができます。痛みがなく、適切な治療を受けても1〜2か月の長い期間を要します。また、きずあとやひきつれやが残る事もあります。

CV度
黒、褐色、白色になり、水泡ができず、痛みもありません。自然治癒には非常に時間を要すので、皮膚移植などの外科的な処置が行われます。



 ◆   応急処置   ◆ 

すぐに冷やすことが最も大切です。
水道水で構わないので、場合によっては衣服の上から流水で冷やしてください。
場所や年齢により異なりますが15〜30分は冷やす必要があります。冷やすことにより、やけどの進行を止め、痛みもとれてきます。



 ◆   治療   ◆ 

基本的にはBU度(深い)・CV度 は速やかに医療機関への受診が原則となります。

@T度・AU度(浅い)であっても、範囲が広い場合や場所、年齢によっては同様に受診をおすすめ致します。

ここでは主に@T度・AU度(浅い)を対象とした市販薬での対応についてご説明します。

@T度やけどにおいては感染のリスクは少ないので、保湿や皮膚保護、抗炎症効果を中心に選択します。

AU度やけどにおいては水泡を破かないよう注意し、抗炎症効果のほかに感染を防ぐための薬を用いましょう。

・非ステロイド薬
 ※ステロイドを含まず、軽いやけどや日焼けなどに用いられます。
 紫雲膏、キップパイロールHi、オロナインH軟膏、アロエ軟膏、メモA、パンパス軟膏、コーフル軟膏、チンク油、白色ワセリン、アッチQQ

・ステロイド薬
 ※炎症を抑える作用が高いですが、紫外線などを避けて使う必要があります。
 オイチミンD、新サニアゾルD、(フルコートF、ベトネベートN軟膏、ドルマイコーチ軟膏)

・殺菌効果が期待できる成分が入っている薬
キップパイロールHi、オロナインH軟膏、コーフル軟膏、パンパス軟膏、アッチQQ、(ドルマイシン軟膏、ドルマイコーチ軟膏、ベトネベートN軟膏、テラマイシン軟膏)

・やけど跡を改善する薬
 アットノン

・患部を冷やすことが出来る薬
 アッチQQ

*カッコ内の薬は効能に「やけど」の表記がありません













 ◆   終わりに   ◆ 

繰り返しになりますが、やけどの対応で一番大事なのはすぐに良く冷やすことです。
その後の症状や使う薬の判断に迷う様であれば、お近くの医療機関、薬局等にお気軽にご連絡ください。

また、高齢者や小児は重症化しやすい傾向があるため特に注意が必要となります。
日常の動線や暖房器具へのフェンス設置など、事故を防ぐための環境づくりにも配慮してみて下さい。