
その171(2021年9月号)
- いろんなお薬がありますが、保管方法を教えてください。
- 高温・多湿・直射日光を避けましょう。薬の成分が変質したり、子どもやお年寄りの誤飲事故をまねいたりするので、薬の保管にも注意が必要です。お薬を受け取る際に薬剤師の説明を聞くようにしましょう。
なんとなく自己流で保管されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
食料品と同じように、薬の保管にも注意が必要です。いま一度、薬の保管方法について見ていきましょう。

高温・多湿・直射日光を避ける
薬は、光や温度、湿度などによって効き目が落ちてしまう場合があります。保管方法に特に指示がない場合は、直射日光を避け、なるべく湿気の少ない涼しいところに保管してください。容器のふたや栓を固く閉め、乾燥剤の使用もおすすめです。粉末や顆粒状の薬は水分を吸収すると固まることがあります。例えば台所、洗面所、お風呂場の近くは湿度が高いため、保管には不適です。
こんな場所は要注意
- 暑い日の車内
- 冬の暖房器具による高温
- 窓際など直射日光の当たる場所
- 台所、洗面所、お風呂場の近くなど湿度が高い場所
冷所保存の指示があるもの
冷所保存など、冷蔵庫で保管する薬もあります。主にシロップ剤や目薬、坐薬、未開封のインスリンなどです。冷気の吹き出し口近くやチルド室に置いて、凍結させないよう注意しましょう。ただし、使用し始めたインスリンは結露による注入器の故障を防ぐため、直射日光と高温を避けて室温で保存しましょう。
薬以外のものと区別する
薬は薬だけで保管しましょう。食品、殺虫剤などと一緒にしまっておくと、間違って飲んでしまう危険があります。薬の誤飲
子どもの誤飲事故の約17%が医薬品・医薬部外品という報告があります。(2018年度厚生労働省 家庭用品等に係る健康被害病院モニター報告)薬は子どもの手の届かないところに置くようにしましょう。また、薬の誤飲は子どもだけでなく大人にもあるため、油断は禁物です。特に高齢者に多く、薬をシートごと飲んでしまう事例があげられます。