今月のくすり問答

薬の飲み方Q&A
その205(2024年7月号)
Q
薬局でもマイナンバーカードが使えると聞いたのですが。
A
マイナンバーカードは保険証として多くの薬局で利用できます。マイナ保険証を活用することで皆さんの医療情報をクリニックや薬局どうしで共有し、薬の重複や危険な飲み合わせを防ぐことができます。
薬局の窓口でもマイナンバーカードと保険証の紐付けができます。積極的にご活用ください。

マイナ保険証

薬局ではマイナ保険証(マイナンバーカードを保険証として利用するシステム)の利用を促進しています。これは高度なICT技術を活用することで、より安心・安全な医療を提供することが目的です。また、医療の効率化を図ることで超高齢化社会に対応する目的もあります。医療システムのICT化を進めること(医療DX)は未来の医療保険制度を守るために非常に重要な取り組みです。みんなで協力して普及させていきましょう。

マイナ保険証の普及状況

マイナ保険証を利用できる医療機関の割合は約90%に対し、マイナ保険証の携行率は43.1%、利用率は6.56%とマイナ保険証はあまり利用されていません。(2024年4月時点)
本来であればもっと高い利用率を見込めるはずです。しかし、情報漏洩への不安や、マイナンバーカードを持ち歩くことをリスクに感じて、思うように利用率が上がらないのが現状です。
政府は医療機関への利用促進策を講じたり、マイナ保険証を使うと医療費支払いが安くなるような仕組みを始めています。

マイナ保険証のメリット

情報の共有

マイナ保険証を活用することで、他の医療機関で出されたお薬や、特定健診の情報を共有することができます。医療機関や薬局では共有された情報をもとに、より効果的で安全な医療を提供することができます。

高額療養費の手続きが簡単に!

入院や治療で、思わぬ高額な医療費が請求される場合があります。のちに還付される補助制度はありますが、すぐに大金を用意するのは大変です。マイナ保険証を活用することで、特別な手続きをすることなく、医療費支払いの補助を受けることができます(高額療養費制度)。

その他

そのほかにも様々なメリットがあります。

  1. 医療費を節約できる(窓口負担の軽減)
  2. 確定申告が簡単になる
  3. 転居、転職などによる保険証の切り替え不要になる
  4. 過去の検診情報が参照できる

医療DXの必要性

医療DXは日本の医療福祉制度を維持するために非常に重要です。ご存じのとおり、日本では高齢化が止まりません。現在の高齢化率は30%ですが、2060年には40%まで進むことが予想されています。このため医療費は増加する一方です。それに対して生産労働人口は減少の一途を辿ります。つまり、より少ない人数でより多くの高齢者を支える必要があります。
このような厳しい状況では効率的な医療が不可欠です。また、そもそも病気にならないようにするための予防の重要性が増します。医療DXにより、医療情報を一元管理することで効率的な医療の提供が期待できます。また、得られた膨大な情報を解析することで、生活習慣病の予防や、感染症の予防に役立つ情報を得られます。日本の医療改革はまった無しの状況です。

マイナ保険証の使い方

  • マイナ保険証は薬局の窓口にマイナンバーカードを提示することで作ることができます。もしくはマイナポータルアプリから作成することができます。アプリなどの操作に慣れていない方は、薬局でマイナンバーカードと保険証を紐づける方法がおすすめです。
  • 各薬局にマイナ保険証カードリーダーが設置されています。カードリーダにマイナンバーカードをかざして、「顔認証」か「暗証番号入力」を行います。その後は情報提供に関する幾つかの質問にお答えいただくだけで操作は完了します。

薬局でマイナ保険証の作り方や使い方を聞いて、ぜひご活用ください!