
その207(2024年9月号)
- 帯状疱疹ワクチンについて教えてください。
- 「水ぼうそう」にかかったことがある人の免疫力が落ちると、帯状疱疹を発症する危険が高まります。症状によっては、仕事や日常生活に支障をきたすような痛みが続くこともあります。生活の質を維持するためにもワクチンで予防しましょう。
~帯状疱疹を予防しよう~
50歳を過ぎたら予防接種(任意)ができます!
50歳を過ぎたら予防接種(任意)ができます!
帯状疱疹はどんな病気?原因は?
多くの人が、子供のときに感染する水ぼうそうのウイルスが原因で起こります。水ぼうそうが治った後もウイルスは体内(神経節)に潜伏していて、過労やストレスなどで免疫力が低下すると、ウイルスが再び活性化して帯状疱疹を発症します。ウイルスは90%以上の日本人に潜伏していると言われています。いつ、体のどの部分に発症するかは分かりません。帯状疱疹を発症する一番の原因は「免疫力の低下」です。

発症すると、どうなる?
皮膚の症状だけでなく、神経にも炎症を起こし痛みがあらわれます。体の左右どちらかの神経に沿って、痛みを伴う赤い斑点と水ぶくれが多数集まって帯状に生じます。神経の損傷がひどいと、皮膚の症状が治った後も痛みが続くことがあります。50歳以上で帯状疱疹を発症した人のうち、約2割は3か月以上痛みが続く帯状疱疹後神経痛になるといわれています。

帯状疱疹ワクチンについて教えて下さい
現在、日本では2つのワクチンが帯状疱疹予防として接種でき、予防効果が期待できます。販売名 | シングリックス | ビケン |
---|---|---|
ワクチンの種類 | 不活化ワクチン | 生ワクチン |
接種方法 | 筋肉内注射 | 皮下注射 |
接種回数 | 2ヶ月間隔で2回 | 1回 |
予防効果 | 90%以上 | 約50% |
効果持続期間 | 約10年 | 約5年 |
副反応の比較 (接種部位の痛み、発熱・疼痛・頭痛など) | 比較的多い | 比較的少ない |
かかる費用 | 高い | 安い |
抗がん剤、免疫抑制剤治療中などの接種可否 | 接種できる | 接種できない |
おわりに
帯状疱疹は50歳から増え始め、80歳までに約3人に1人が発症すると言われています。自治体によっては費用の一部補助もありますので、生活の質を維持するためにもワクチンで予防しましょう!