今月のくすり問答

薬の飲み方Q&A
その181(2022年7月号)
Q
2種類以上の目薬をさす時は、間隔を何分あけたらよいですか?
A
2種類以上の目薬を同じ時間にさす時は、間隔を5分以上あけてからさすようにして下さい。続けてさしてしまうと、先にさした目薬が充分に効かないうちに洗い流されてしまいます。詳しくは、薬剤師にお気軽にご相談下さい。

2種類以上の目薬を点眼する時は、5分以上間隔をあけて点眼するようにしましょう

2種類以上の目薬を続けて点眼すると、先に点眼した目薬が後から点眼した目薬によって流されてしまいます。どのくらい流れてしまうかは、後から点眼した目薬の量(1滴なのか2滴なのか大量なのか)によって違います。
目薬は、5分経つと8割が吸収されますが、続けて点眼してしまうと、先に点眼した目薬が充分効かないうちに流されてしまいます。また、後から点眼した目薬は比較的残りやすくなります。

よくある問題に、「5分待つうちに別の事を始めてしまい、2番目の目薬をさし忘れてしまう」ということがあります。例えば、1日3回点眼する目薬ならば食事の前に1番目を点眼して、2番目を食事の後に点眼するよう工夫してみることもさし忘れの予防になります。

点眼の順番について

点眼の順番について医師から指示が出ている時は、その指示に従ってください。目薬の効果が最大限に発揮されるためには、正しい点眼方法で使うことが重要です。
分からない事などございましたら、いつでもお気軽に薬剤師にご相談ください。

目薬の保存について

室温保存とは、1~30℃のことを指します。
家庭では食器棚やタンスの中などで保管が可能です。冷蔵庫での保管も問題はありませんが、冷たい目薬を直接点眼するとめまいのような症状が現れる場合もありますので、なるべく室温に戻して点眼するようにしてください。

冷所保存とは、1~15℃間で保存することを指し、冷暗所保存とは、1~15℃間でかつ光があたらない場所を指します。
これらの目薬は、家庭用冷蔵庫(推定4℃)に入れておくことがベストです。この条件に指定されている目薬は多くあります。
冬場に暖房を使用すれば室温は20℃以上になることが多く、冬場でも保管には注意が必要です。目薬はいずれも凍結は不可ですので、くれぐれも冷凍庫で保管するようなことはしないでください。凍結すると目薬は変質してします。
また、 目薬の容器は熱に弱い製品が多く、50℃以上に放置すると、膨張または収縮が発生します。直射日光が当たる場所は注意が必要です。夏場、車の中に目薬を保管していると、条件によりますが50~70℃にもなるそうです。
凍結、高温にさらした目薬は安全性に疑問があるため、新しい目薬の使用をお薦めします。

一度開封した目薬は

医療用医薬品の目薬にもよりますが、一度封を切った目薬は1か月で使い切るのが基本です。目薬の種類によっては、開封後の使用期限が1週間のものや1回のみの使い捨ての目薬もありますので、容器の表示を見て確認していただくか薬剤師にお問い合わせ下さい。